平成30年8月3日(金)、グランドホテル浜松「孔雀の間」にて、第1回全体研修が開催されました。『人・物・金の流れを理解しながら売るタイミングを考え、経営者に必要な意思決定能力を身につけ、それぞれの本業に活かす』を趣旨とした、オリジナルのマネジメント・ゲームを実施しました。100名を超える青年部メンバーが夏の夜に集いました。
司会進行は研修委員会の五明委員。普段から人前に立って話す仕事をしている為、緊張感を持ちつつ、落ち着いた様子で司会進行を努めて頂きました。
YEG宣言は、今年度の卒業生でもある研修委員会の佐藤委員より執り行われました。続いて綱領・指針、今年度のスローガン「実りある明日へ! 繋げよう浜松YEG」を唱和しました。
続いて、塚本会長より挨拶『今日の全体研修で、3週連続(三遠南信交流事業・会員交流会)の青年部事業となりました。延べ400名弱のメンバーが参加しています。本当にありがとうございます。各事業の準備や参加の中で、それぞれ学びや気づきがあると思います。明日以降の自社の発展にいかせるよう、しっかりと持ち帰っていただきたいと思います。今日は楽しみながら、一緒に学んでいきましょう』と参加者へのお礼と共にマネイジメントゲームへの意気込みの言葉でした。
研修委員会の吉川委員長による挨拶では冒頭に参加者への御礼があり、今回の研修趣旨を説明しました。『今回の研修ではオリジナルのマネジメント・ゲームをご用意しました。テーマは、意思決定です。限られた時間、限られた選択肢の中から、最良と思われる意思決定をする。ゲームはゲームとして盛り上がってもらって、ぜひその先にある学びを持ち帰って頂きたいと思います。』とオリジナルマネイジメントゲームのテーマを熱く話しました。
いよいよ研修スタートです。冒頭で研修委員会の菊地原副委員長によるルール説明がありました。ゲームは社長役と経理役の二人一組でプレイします。6つの選択肢のなかから意思決定をし、仕入れ・製造・販売をしながら、金額の流れを資金繰り表に記入をし、最終的な利益額で順位を競います。菊地原副委員長は当日は「統括ゲームマスター」として活躍しました。
1年間を3つのステージに分け、第1ステージではルールを確認しながらゆっくりとプレイし(共通進行)、第2ステージで感覚をつかみ、第3ステージでは素早い意思決定のもとゲームが進みました。青年部メンバーは経営者・後継者・経営幹部がほとんど。ビジネスを模したゲームとあってお互いに真剣勝負!負けられません。
各テーブルには研修委員が「ゲームマスター」として配置され、円滑なゲーム進行を手助けしました。材料を購入したり、従業員を雇ったりするたびにコストが発生し、その都度資金繰り表に記入していきます。ステージの区切りごとに社長役と経理役は交代となり、全員が積極的にゲームに参加しました。
第3ステージ終了後、菊地原副委員長が再び登壇し、ゲームの解説をしました。『同じ条件でスタートしたにもかかわらず、結果はそれぞれ違うと思います。黒字になった会社も、赤字になってしまった会社もあるはずです。その違いは何でしょうか。「他社が安く売るから」等、理由はいろいろあるかと思いますが、それは誰の責任でしょうか。言うまでもなく自己の責任です。自分の意思決定がもたらした、自分の結果に他なりません。』とのこと。決算書を作成しながら、それぞれ最終利益額を算出しました。
菊地原副委員長の解説を受け、各テーブルごとに振り返りをして頂きました。「ゲームがおもしろかった」「もっと長くやりたかった」「安売り競争になってしまった」等の意見が出ました。ゲームの勝ち負けも大切ですが、全体研修の目的はあくまで「学び」。最終的に何を学んで、何を持ち帰れるか。明日以降の本業に活かすことができれば、それが一番の勝ち、収穫であったかもしれません。
最後は研修委員会担当の藤本副会長による所見。『3週連続の青年部事業、お疲れさまでした。本来は何日かかけて行うマネジメントゲームですが、ルールを可能な限り簡略化し、2時間半の研修に仕上げました。負けた方ほど、学びが大きいと思います。実際の本業でマイナスを出さないために何をすればいいか、ということが学べたと思います。意思決定力に関しても、ぜひ自社にフィードバックしてもらって、今後のよりよい事業活動に活かして頂きたいと思います。』と参加者へ向け参加の御礼と、学び得た喜びを感じながら、清々しい挨拶で幕を終えました。
研修終了後に書いてもらったアンケートには、「売ることだけを考えていてはだめで、固定費のコントロールが重要だと思った」、「短期戦略と長期戦略の違いがあることが学べた」「ゲームマスターがしっかりしていて楽しめた」「リベンジもかねて、もう1回開催してほしい」等の声がありました。会場全体が熱気に包まれた、白熱した第1回全体研修でした。本当に皆さま お疲れさまでした。
既存のマネジメントゲームではなく、事業担当である研修委員会が考案した、オリジナルマネジメントゲーム。参加しているのは地元企業の経営者又は経営環境に近い会員です。ゲームとはいえ、仮想の会社の収益を出す為、顔つきはやはり真剣そのもの、どの様に売り上げを出し、利益を残す、他社は、自社は、日々の業務で培われた意思決定がこの様な場面で発揮される者、逆にゲームだからこそ慎重になる者、全体研修の名に相応しい熱い空気漂う会場となりました。ゲームはやり直しがきき、ハイスコアに向け再チャレンジする事は可能です。しかし日々の業務ではやり直しがきかない場面は必ず発生します。意思決定の一つ一つの重要性をゲームから学ぶ事ができた時間となりました。