9月23日(金)浜松市地域情報センターホールにて第1回全体研修「浜松市のロケ誘致活動と青年経済人の役どころ」が行われました。
この研修は、浜松市におけるロケ誘致活動の実績や活動内容、苦労話を聞くことにより、今後の浜松市の政策的な狙いや地域に対する思いを学び、浜松のロケ誘致におけるビジネスチャンス、あるいはビジネスマッチングの可能性を、各会員がそれぞれ考えながら学ぶことを目的として、浜松市産業部観光シティプロモーション課フィルムコミッション推進室室長、神崎千賀子氏をお招きし行いました。研修委員会が企画運営するこの研修には91名が参加しました。
開会にあたり、伊藤友輔会長から「所信表明にて『個』、『企業』、『組織』の3つを強くする活動をしていくという方針を掲げたうち、本日の研修はそのうちの『企業』を強くする活動です。お忙しい中講師をお引き受けくださったフィルムコミッション推進室室長、神崎千賀子室長から、本日は大変貴重な話が聞けると思います。本日の研修を、皆さんのビジネスにつながる、浜松をより良くする、きっかけにしてください。」とのあいさつがありました。
続いて松本委員長から「今回の研修は『なぜ浜松は最近ロケが多いのか?』『ロケの誘致はビジネスにどのようにつながるのか?』といった疑問に答える研修内容なので、楽しく笑いながら、浜松フィルムコミッションのことを学び、ビジネスとしての関わり方を考えてもらいたい」とのあいさつがありました。
壮大なスケールのイントロダクション映像に続いてはじまった恒例の寸劇。寸劇を観るなかで、「どうすれば映画に関われるのか?」「ロケの受け入れ方法とは?」といった関心が会場全体に高まります。
そしていよいよ、神崎室長のご登壇です。
研修の前半は神崎室長による講話です。浜松市は近年「なんでも撮れる浜松市」として、ドラマ・映画などのロケの誘致を積極的に行っております。「ヒーローマニア」「アイアムアヒーロー」「新宿スワン」「おんな城主井伊直虎」など、平成27年度にはロケに関する問い合わせが307件あり、実際に130本、延べ200日の撮影実績があったそうです。
中でも最も多い撮影場所が中田島砂丘で、首都圏から比較的近い距離にあり、また南向きであるため夕日が沈むシーンや砂漠にもみたてられるため、1年に60本の撮影が行われました。
ロケ誘致がもたらす効果は、撮影チームの宿泊飲食などの直接的な経済効果だけでなく、産業や観光などの浜松の魅力を全国に発信したり、市民の郷土愛の醸成、地域のイメージアップ、といった間接的な効果もあるようです。
神崎室長のご講演の後、研修委員会から他地域での取り組み事例として、ロケ誘致を積極的に行っている茨城県と北九州市の事例が紹介されました。
「茨城まるごとお貸しします」というキャッチフレーズで県が主体的にロケ誘致を行っている茨城県と、製作関係者から「(ロケに)困ったら北九州に行け」と言われるようになった北九州市の取り組みは、どちらも大変参考になるものでした。
「困ったら浜松に行け」と言われるようになりたいですね。他地域の事例紹介の後は、本日二幕目の寸劇。今年の”劇団”研修委員会は参加者を飽きさせません。
寸劇の後アンケート用紙が配られ、「ロケに使えそうな建物や場所」「フィルムコミッションに対し(有償無償問わず)協力できること」「『おんな城主直虎』に関連する商品やイベントのアイデア」などの設問に対し、YEGらしい自由で創造的な回答が発表されました。参加者から集められた回答は今後の浜松のフィルムコミッションと地域経済の更なる発展のきっかけになることでしょう。
質疑応答。
最後に鈴木仁副会長より「前回の会議所研修では商工会議所とのつながりを深くすることができ、今回の全体研修では市が現在力を入れていることを学ぶことで、浜松市とのつながりを深くすることができました。本日学んだことや感じたビジネスの可能性を自ら取りにいき、いつの日か映画のエンドロールに皆さんの企業名がテロップで流れることを期待します。」との所見をいただきました。
最後に研修にご協力いただきましたフィルムコミッション推進室室長、神崎千賀子様、そして、企画運営してくださった研修委員会のみなさま、ありがとうございました。